昆虫の死骸を何千頭も収集することによって、身近な死について考えてきた作者。そのはかなく綺麗な姿を通し、生と死について改めて考え、生き物の多様性についても共に考えていく機会にしたいと取り組んだ。昆虫館の協力を得て、生死についてじっくりと考える展示へと結びついた。
1984年生まれ。福岡県出身。2007
年市立尾道大学美術学科油画専攻卒業、2009年東京芸術大学大学院美術研究科修士課程絵画(壁画)専攻修了。2007年~09年まで大牟田高等学校美術・マルチメディア系列講師。現在はレジデンスを中心に国内で活動中。今回のおおさかカンヴァス推進事業では、箕面昆虫館と北加賀屋空き家でそれぞれ新作インスタレーションを発表。
様々な価値観が見直されている今、“生きていることと死んでしまったこと”と“電力の問題”を、一方は拾い集めた大量の昆虫の死骸、もう一方は特別仕様の蓄光塗料で覆われた空間、で問い直すことを提案する。
主な個展に「佐藤隼 個展ツアー′08」(東京、京都、大阪、福岡、広島へと 巡回、2008)。主なグループ展に「Story of the
Island II展」(小豆島三都地区、香川、2011)、「In Focus」(MOU尾道白樺美術館、広島、2010)など多数。