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川の音から都市が見える
川の中に水中マイクを沈め、その音が伝わって聞こえてくるパイプ状の装置を地上に設置。耳を寄せると、地下を縦横に入る地下鉄や電車の音が伝わってくる。車輪が響かせるかすかな音を聞き漏らさないよう、電車の時刻表も設置された。川の水がたゆたう音も通底音のように聞こえてくる。気持ちが癒される、と長い時間耳を澄ます観客も見られた。
地下空間には、電車のほか、水道や電気・ガスなど、様々な都市インフラを支える設備も埋設されている。水中のかすかな音に寄り添うために作られた作品は、しかし、普段、気にとめることもない都市の構造にまで想像力を働かせ、我々の生活基盤をなす都市を立体的かつリアルに感じとる稀有な機会を与えてくれた。
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1980年頃よりビデオ・アート作品の発表を始める。日本国際美術展、ヨーロッパ・メディア・フェスティバル、ベルリン・フィルム・フェスティバル、モンベリア-ル国際ビデオ・フェスティバル、オーストラリア・ビデオ・フェスティバル、オルフス国際ビデオ・フェスティバル、ビゴ国際ビデオ・フェスティバル等に出品。また、1980年代末頃より、ビデオ・インスタレーション作品やサウンド・インスタレーション作品の発表も続けている。芸術祭典・京、2002つやま芸術祭、代官山インスタレーション '03、'05、大阪・アート・カレイドスコープ2007、おおさかカンヴァス等に出品。