圧倒的存在感
巨大なレスラーが自動車にプロレス技をかける様子を表現した作品。生きる中で直面する様々な出来事に対し、強靭であろうとする人間の精神力をユーモアを交えて表現している。
本物の自動車を相手にバックドロップをかけるレスラーの姿は、筋肉の盛り上がりや険しい表情を丁寧に表現し、迫真的でありながら、どこかユーモラス。全長7mを超える圧倒的な存在感に、期間中多くの人が訪れた。人々に希望を与えるモニュメントとなるように、という作者の願いが込められた本作は、奇しくも震災翌日から展示が始まった。アートが喚起するイメージの力はどこまで届いただろうか。