高さ13mの圧倒的なこけし
無病息災を祈願して作られたといわれるこけしを高さ13mの巨大バルーンに仕立てた作品。2010年度のおおさかカンヴァスでの展示は5日間であったが、その圧倒的な存在感で大きな話題を集めた。もともと温泉地で売られていたというこけしの歴史に立ち返り、像の足元には足湯も設けられた。そのこけしの“花子”が再び帰ってくる。東北をはじめとする、全国各地のこけしのデザインをもとに構成された“花子”。あれから2年。大阪の風景を見下ろしながら、今、彼女は何を願うのだろう。
[協賛]
【制作過程】
過去のおおさかカンヴァスにて発表された作品の中から、再び見たいという要望の多かったこけしの“花子”をリバイバル作品として展示。
2010年度、最初に展示した際には、13mもの高さのある作品を高速道路の脇に設置することについて、警察等との協議に時間を要した。今回は2度目の展示ということで、比較的スムーズに協議を進めることができた。
作品の一部となる足湯については、衛生上の観点から毎日お湯を入れ替えることとし、公園管理者の協力により公園内の散水栓から取水することとした。
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【中之島公園での作品展示】
小さな女の子の声でしゃべったり歌ったりする巨大な”花子“は、夜にはピンクや黄色にライトアップされ、会場足元に設置された足湯も多くの人が入れ替わり立ち変わり楽しむなど、大人気の作品となった。また、木製の白地のこけしに色付けをするワークショップや缶バッジ、手ぬぐいといったオリジナルグッズも好評だった。
愛玩具として慣れ親しんできたこけしが、突如巨大になって高速道路を睥睨する様は、なんとも不思議な魅力をたたえ、会場の空気を非日常的な祝祭空間に一変してしまう立役者としての役目を十分に果たした。
高さ2mの“ミニ花子”は、水都大阪フェスが社会実験として実施した「北新地ガーデンブリッジカフェ」に登場。橋の上に期間限定のカフェを設置し、トークや音楽ライブなどのイベントも開催することで、新しい都市のにぎわいを生み出そうとするもの。橋の入り口に設置された“ミニ花子”は、橋上カフェのアイコンとして人気を博し、一緒に記念撮影する人も多く見られた。
“もう一度見たい”と多くの人に言わしめリバイバル作品として登場した“花子”の魅力を多くの人が堪能した9日間となった。