2014.09.26
大阪市立東淀工業高等学校
ダンボールロボット仕掛人、大阪市立東淀工業高等学校の鎌本有紀子先生に話を聞きました。
阪急十三駅からバスで5分のところに大阪市立東淀工業高等学校があります。鎌本先生をたずね、今回の作品についてお聞きしました。そもそもなぜダンボールロボットを制作することになったのでしょうか。
鎌本先生 「文化祭ってクラス予算が2万円なんですね。40人でさあ何する? という話の流れで廃材のダンボールを使って何かをしようと生徒から案がでたんです。それで何をつくろう?とインターネットで探してヒットしたのが宮城県塩釜高校のダンボールアートでした」
震災の年だったため、ダメもとでメールしてみたところ返事が届き、「こういう状況なので指導することはできないけれど、どうぞ使ってください」と展開図をいただいたそうです。
鎌本先生 「うちの学校はものづくりの教員がたくさんいるので手分けして考えました。1年目はひっそりと制作していましたが、2年目はたくさんの教員とパソコン部の3年生が志向を凝らし、目を光らせたり、首を回したり、音が鳴るようにしたりとさまざまな仕掛けを繰り出しました」
最初の年につくった4〜5メートル弱のロボットは、鎌本先生曰く「わたしが倍率を間違えて大きくなってしまった」そうです。高校近くの三津屋商店街にもらわれていきました。2年目につくったロボットは淀川区役所に置いてあるそうです。文化祭が終わっても処分することなく、地域の方から喜ばれ、ほしいという依頼がくるのがうれしいといいます。
3年目につくったロボットが学校の図書館にあるそうで見せていただきました。
うわ、本当にロボットが図書館の中にありますね。
そして今年は4年目です。これまではクラス単位でつくってきましたが、今回は全学校からの有志で参加しており、理工学科の生徒が一番多いそうです。プレハブで制作作業中ということで見学させていただきました。
腰のあたりが完成している様子です。
こちらは手の一部をつくっておられるところです。もともとつくるのが好きなので参加したそうです。
展開図をダンボールの上に置き、画鋲で押して点をつけて線をひいていく作業中です。理工学科の友だちに誘われて参加したそうです。
鎌本先生 「いままでは電気工学科の生徒しか関わってこなかった背景があります。ダンボールロボットをつくりたくて入学してきた生徒もいるので今回こういうかたちで参加できて良かったです。集団で何かをつくる機会は少ないし、製図にしても基本ひとり一枚で普段は自分ひとりでやる作業です。自主性も養われるので今回参加した生徒がどんなふうに変わっていくのか楽しみです」。
昨年制作された3年生にも会いました。
最新記事
2016.12.06
2016.11.23
2016.11.20
interview vol2「岡本太郎さんの『明日の神話』を下敷きに、自分たちでつくりかえようという思いから「◯△□の神話」というタイトルに」種(天王寺学館高等学校芸術コースを中心とした若手美術集団)
2016.11.20
2016.11.20