水槽の中でデスクワーク
水槽の中でもくもくとデスクワークをするビジネスマン/ウーマン。パフォーマンスするのはプロの潜水士たち。彼らは、「“水都”としての大阪」の発展を文 字通り『水面下』で支えてきた人々に敬意を表し、“水”と“働く人”をキーワードにしたパフォーマンスを様々な水辺で行うことによって、多くの人に楽しみ ながら“水都”を感じてほしいと意気込む。
■協力
NPO法人 スマイルスタイル、道頓堀 一明、ニコービル、株式会社ミヤビグループ
■作品制作・発表に係る主な経緯
8月上旬 中之島公園、道頓堀、OBP、中之島ゲートを作家と現地調査
8月中旬 ・施工担当者、作家と水槽制作業者との打合せ
・OBPホコ天フェスタ事業担当者と打合せ
9月上旬 ・水都大阪パートナーズ、中之島漁港担当者との打合せ
・扇町公園事務所との協議
9月中旬 OBPホコ天フェスタ事業担当者と打合せ
10月1日 水槽を中之島公園へ搬入、リハーサル
10月2日 リハーサル
10月3日〜5日 中之島公園にて潜水パフォーマンス
10月8日〜9日 大阪ビジネスパーク『OBPホコ天フェスタ』にて潜水パフォーマンス
10月10日〜12日中之島ゲートにて潜水パフォーマンス
10月17日 とんぼりリバーウォークにて潜水パフォーマンス
■協議先
・扇町公園事務所(中之島公園)
・一般社団法人水都大阪パートナーズ、株式会社フィッシャーマンズマーケット
(中之島GATE)
・南海電気鉄道株式会社とんぼりリバーウォーク事務所(道頓堀)
■経過写真
現地調査(8月3日)
水槽制作業者との打合せ(8月16日)
水槽界の風雲児こと「oceanproduce」さんの事務所で、作品のサイズを検討中。
水槽中之島公園搬入、リハーサル(10月1日)
水槽は男性が4人以上いないと持てない重さ。
中之島公園での展示(10月3〜5日)
夜は水温が下がるため、時々お湯を注入。
中之島公園搬出
OBP展示(10月8日9日)
ビジネス街で、ビジネススーツに身を包んでパフォーマンス。
OBP搬入出
中之島ゲート展示(10月10〜12日)
中之島ゲート搬入出
とんぼりリバーウォーク展示(10月17日)
道頓堀の遊覧船から手を振る観光客も。
とんぼりリバーウォーク搬入出
■作家インタビュー
水槽の搬入が1日前になってしまったことから想像力との戦いとなった。
Q 今回の応募動機はなんですか?
水族館の清掃をしていたことがあるんですが、お客さんも入ってる中で清掃中に、お客さんに手をふったり、お子さんの相手をしたりしていたころ、調子にのって手をふりすぎてクライアント様から掃除もちゃんとしてくれと言われてしまいまして。その頃から、だったら堂々と水中から行うパフォーマンスがしたいと思っていました。それが応募のきっかけです。
Q あと4日間展示が残っていますが、今回のテーマがたたかう芸術祭というタイトルですが、実際に戦ったポイントはどんなところですか?
水槽の搬入が1日前になってしまったので、水中でのリハーサルはできず、全ては想像力との戦いでした。用意していた内容のほとんどは浮力に邪魔されたり、湾曲した水槽の中では使いこなせなかったり、半分ぐらいしかやりたいことができなかったですね。
あとは水温と水質との問題。せっかく温めた水も、濁ってきた水を交換する、交換すると水温が下がるのルーティーンみたいな。どこまでダイバーが耐えれるか。
Q シュミレーションのしようがなく、いろいろたいへんだったと思います。水槽に入ってみてどうでしたか。
水族館の魚か動物園の動物になったような気分で楽しかったですよ。水槽の中では、外にいる周りの人の声は聴こえないんですが、笑ってくれていたらオッケーという気持ちでやっています。表情でわかるんです。意外と犬に人気があることがわかりました。
Q 残り半分ですね。もう少しチャレンジしたいことは。
最後は中之島ゲート、道頓堀なので。最後の道頓堀にあわせて中身のクオリティをあげていきたいと思います。
Q 場所によってお客さんの反応の違いってありますか?
中之島公園は子どもさんとか、わりとリラックスして見てくれてる人が多いので、最初から笑っている人が多い。ビジネスパークはお仕事中の方が多いのか、仕事モードのきりっとした顔で僕らを見つけて笑顔に変わる瞬間がありました。
Q ビジネスマンとして水槽に入って本物のビジネスマンに見られるというのは?
なんか申し訳ないですね。普段ネクタイとか締める仕事ではないので。でも戦う心は負けません。