ミラーチップを車体に貼り付けた車を大型クレーンで吊り下げて空中にミラーボールを出現させ、まちをクラブ化する。1868年の開港から大阪の発展を支えたこの地で、進歩の象徴としての自動車を作品のモチーフとして使い、この地の未来へ広がる影響力をミラーボールカーで表現する。
[協賛]
株式会社 竹中工務店 株式会社 ユーポス
【作者の想いや考え方】
・「ミラーボール」らしく、車をゆっくりと回転させてキラキラ輝かせる。
・「おおさかカンヴァス」のPRも兼ねて、日中はミラーボールカーを人が沢山集まる場所で神出鬼没に公道を走らせたい。
【事前準備】
(a)法令面(労働基準法、道路交通法など)の事前検証、課題の洗い出し
公道走行、自動車吊り上げに際しての安全基準など検証した。
(b)構造・技術面の事前検証、課題の洗い出し
車体に貼り付けるミラーチップの大きさや素材など検討、回転装置検討、周辺への影響等を調査した。
【実現までのポイント】
(a)公道走行について
「車体がキラキラしている」ことのみで公道の走行が制限される法令は確認されなかった。しかし、クレーンで吊り下げる際にエンジン系統の機能が維持できないことなどから「ミラーボールカー」の公道走行は断念することとなった。
(b)周辺への影響について
関係団体への聞き取りの結果、夜間に航行する船は互いに光で信号を送りあうことで衝突を防いでいることなどを確認したため、混乱を避けるため吊り下げは川の水面上を避けて陸上で行うこととした。
(c)他イベントとの連携と場所の使用について
・同時開催の「水都大阪フェス」との間で協議しながら作成した安全管理計画と実施計画を警察署へ提出し、雑踏対策や周辺自動車道からの視線誘導についての指導を受けた。
・場所の管理者である「大阪府西大阪治水事務所」に対し、同時開催する「水都大阪フェス」と共同で実施計画を提出、場所の一時占用等について申請、許可を受けた。
(d)「ミラーボール」らしい演出に
クレーンの先に回転モーターを取り付け「ミラーボール」のように回転させるには予算が大きく不足したため、自動車にロープを取り付けて地上のスタッフが引っ張って回転させることとした。
【作品発表までの経緯】
※7月中旬~9月下旬 関係者協議、許認可取得、現場調査、作品制作
※9月下旬 協賛企業の賛同を得る。
ボディにミラー板を一枚一枚貼付ける。
※10月 関係者と設置場所協議、現地でトライアル
10月12日~14日 作品発表
回転は人力操作。